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所員・研修員によるコラム
《コラム2》SCTセミナーJについて2011.11.1 伊藤 隆一(当学会会長)
今年も、10月上旬から慶大(三田キャンパス)産業研究所主催のSCTセミナーJが始まりました。セミナーJはおもに企業の人事・労務担当者を対象とし、精研式SCTを用いたパーソナリティの把握技法を勉強するセミナーです。最近は、個人で起業されているコンサルタントや大学のキャリアセンター職員の方なども参加されています。12月中旬まで7セッション(7日間、42時間以上)の参加が必要で、50ケースを超えるSCTを読みパーソナリティを解釈する宿題も出されます。多忙な仕事の合間に、セッションに参加するだけでも大変なのに、かなりの量の宿題をこなさねばなりませんから、受講者の皆様は大変だと思います。
受講者の多くは心理学の専門教育を受けておられるわけではないので、セミナーKとは若干研修内容が異なってきます。パーソナリティの把握と同時に、適性の問題、採用や配置の問題もケース検討の中心課題の一つとなります。メンタルヘルスに関する問題を持つ方のケースに関心を持たれることも多いのですが、その説明はセミナーKよりも一般的な表現を用いて行っていますし、どう対処したらよいのかを説明に加えることも必要になってきます。
企業系の受講者の皆様は本当に積極的です。わからないことがあれば徹底的に質問されます。こちらも圧倒されないように、経営学や経済の動向なども含めて現代社会の諸事情を学び、理論武装をしておかないと、適切な返答ができなくなってしまいます。
セミナーJは午前10:30スタートです。昼休みには昼食のお弁当を事務局が準備してくださいます。毎回少しでも美味しいものをと工夫してくださるので、受講者の皆様にとってはこれが毎回とても楽しみなようです。
慶大三田キャンパスにはイチョウの木がたくさんあります。セミナーJの初日には青々としていたイチョウの木々が、11月の下旬には黄色にきれいに色づき、最終日には落葉していることが通例です。季節の移ろいを感じつつ、学びの場ですごすのもまた一興です。
・《コラム3》『SCT(文章完成法テスト)活用ガイド』(伊藤隆一(編著)、金子書房、2012年)刊行について
・《コラム2》セミナーJについて
・《コラム1》セミナーKについて