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所員・研修員によるコラム

《コラム1》SCTセミナーKについて
 2011.5.22  伊藤 隆一(当学会会長)

 早いもので、SCTセミナーKをはじめて今回は第12回目になります。もとは、企業人事担当者用の講座をSCTセミナー、教育・臨床用のセミナーを研究所顧問の田邊満彦氏の発案でSCT入門講座と呼んでいました。しかし、SCTのトレーニング講座は50年前から「セミナー」が通り名称となっていましたので、最終的には、人事担当者用をセミナーJ、教育・臨床用をセミナーKと名づけることにしました。

 じつは、セミナーJとセミナーKの扱うケースにはほとんど差がありません。それは、受講者の皆さんには、まず健常者のトータル・パソナリティの幅広さ・奥行き・バラエティを実感していただき、そこからの偏異で臨床的な問題のあるパーソナリティを読み取って欲しいと考えているからです。ただ、その後の作業として、セミナーJの場合、採用・不採用という人事に関わる作業を適正に行えるようになることを目標にしています。 一方、セミナーKの場合には、人格のバラエティのもととなる生活史や環境の推測や、治療計画に結びつくアプローチを身につけてもらうことを目標にしています。

 セミナーKの受講者には、いろいろな方がおられます。病院やクリニックにお勤めの臨床心理士、教育機関にお勤めの臨床心理士やスクールカウンセラー、心理関係の大学院生、児童・生徒の心理に関心のある教員、MJSCTをつかう司法矯正関係の公務員、児童相談所や教員相談所の職員、従業員の労務を扱う企業関係者、さらに、自衛隊員や警察関係者、仕事を再開しようと考えている主婦の方もおられました。 皆さん、大変熱心で、「異業種交流会」のような雰囲気で、7セッションの研修会に参加しておられます。

 セミナーKを修了された方の2〜3割程度が、その後、年6回土曜日午後に開催されているSCTフォローアップ研修会に参加されて、さらなるトレーニングを重ねておられます。

《コラム3》『SCT(文章完成法テスト)活用ガイド』(伊藤隆一(編著)、金子書房、2012年)刊行について
《コラム2》セミナーJについて
《コラム1》セミナーKについて
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